2015年8月13日木曜日

フォーマルのきものについて


 むらたや 綴り 


「フォーマルのきものについて」

フォーマルな場とは、結婚式や入学式・卒業式

等の「式」となのつくものや人生の節目を祝う

七五三・成人式等の儀式のことを指します。


フォーマルのきものにもTPOがあり、

礼装・準礼装・略礼装がございます。

礼  装 冠婚葬祭など、儀式に出席するための
      正式な装い。結婚式なら、親族や主賓として
      出席する場合。(留袖・色留・振袖・喪服)

準礼装  礼装に準じた改まった装いで、結婚式や

      披露宴全般に着用できます。
      (訪問着・色無地・一つ紋の江戸小紋や付け下げ)

略礼装 格式ばらない結婚式・披露宴や二次会に、

      友人の結婚式に招待客として出席する場合。
      (江戸小紋・付け下げ・小紋)
           
                        あくまで目安です


黒留袖 ・・・結婚式や披露宴で仲人夫人や新郎新婦の

        母親、既婚の姉妹、新郎新婦に近い親族関
        係者が着る既婚女性の礼装です。
        裾周りのみに模様があり、「江戸妻」とも呼ば
        れています。五か所に実家もしくは、婚家の
        家紋を最も正式な「染め抜き日向紋」でいれます。
        帯は、金・銀・白の地色に吉祥紋や有職文様を
        織り出した重厚感のある袋帯がお薦めです。
        小物は、金銀白の礼装用を合わせ、
        長襦袢・半衿・足袋は必ず白にします。



色留袖・・・裾周りのみに絵羽模様が広がります。
       未婚・既婚問わずに着られます。五つ紋を
       付けて比翼仕立てにすれば、黒留と同格の
       装いで礼装になります。
       最近では、着用の巾を広げるためにあえて
       三つ紋・一つ紋にして準礼装にすることも多く
       なりました。比翼仕立てにはせず、薄い色の
       伊達衿でおしゃれを楽しむことができます。
       五つ紋付の場合は、帯や小物は黒留に準じ
       ますが、準礼装として装うなら品の良い淡い色の
       小物を合わせることもできます。






【留袖の決まり事】 


留袖の語源は、諸説ございますが、私が嫁いでから

教えて頂いたのは、未婚の時に着ていた袖は比較的長く
結婚を機に袖の振りを短く留めることに由来して、婚家に
長く留まるようにと願いが込められているのです。

留袖には必ず「紋」が必須です。染め抜き日向五つ紋です。

白羽二重のきもの(下着)を重ねて着ているように見せる
比翼仕立てになっています。
昔は、留袖はもともと「白羽二重」という撚りをかけない
生糸で織った生地で仕立てたきものを重ね着してました。
今では、衿・袖口・振り・裾周りにだけ白羽二重の別布を
縫い付け二枚着ているかのように見せる比翼仕立てが
一般です。

私が、嫁に来てから数回 下着のようなきものを持って
来られて何かしらと聞かれたお客様がいらっしゃいます。
初めは、分かりませんでしたが、母や色んな方の話を
聞いていたら理解ができました。百聞は一見にしかずです。
見た方が勉強になりました。

八掛は、共八掛です。表の絵羽模様と同様の柄があり
格の高さを感じさせます。

黒留袖は、「一越縮緬」という生地で仕立てます。

あわせる帯は金・銀・白の錦や唐織の袋帯が好ましい。
吉祥紋帯様や有職文様など格の高い柄を選ぶ。

帯揚げは、総絞りか綸子の白、又は白地に金銀が入って
いる物が良い。

帯締めは、白か白地に金銀色の物が良い。

末広(祝儀扇)は、帯の左脇に挿します。

 

    
むらたやのお薦め訪問着
         




















江戸小紋・小紋・名古屋帯専門店 
         着物の むらたや 
            http://kimono-murataya.com/



  ℡   0856-22-0095 (代表)
 ℡       0856-22-0098 (ネット専用)
   http://kimono-murataya.com/
 mail     murataya@iwami.or.jp

2015年8月4日火曜日

夏には夏のきもの~お盆の語源


 むらたや 綴り 




今年の浴衣の売れ行きは、前年度より減っている
ように思えます。

代わりと言ってはなんですが、襦袢がかなり出ました。
それに伴い夏物のきもの、帯といった感じで少しずつ
増えている気がします。

やはり、その時期のものでないと・・・と皆様お気付きに
なられ 『これは、いつ着るの?』とか
『こんな時は何を着るの?なにを合わせたらいいの?』
と聞かれることが増えました。
それだけ皆様興味をお持ちになり、着てみたいという
気持ちの表れでではないでしょうか。

その中でも、あるものを何とかしたい。というお客様が
増えました。染め替えがかなり増えてきたように思えます。
又、今お持ちのおきものを譲りたいといわれ、
洗い張りをして仕立替、その時に新しい胴裏と八掛にすると
新品に近い状態にあがり、お客様から大変喜ばれます。

新しいものは売れにくくなってきていますが、
きものを着たいと思われている方は確実に増えてきて
いると実感しています。


 


 



又、変わり種で「雨コート」を言われるお客様も増えました。





最近の雨コートは軽く種類も豊富でおしゃれです。



ところでお、八月に入り、お盆が近づいてきましたが
お盆の語源はご存知ですか?

仏教でいう「盂蘭盆会の略」と思われている方が
多いようです。あながち間違いではありませんが、
そもそも「お盆」とは、いわゆる ご先祖様にお供えを
盛る器のことだったのです。
これが、盂蘭盆の盆と混じり合った意味になっています。

盂蘭盆は、サンスクリット語のウランボンの音訳で、
逆さに吊るすという意味があります。亡くなられた方々
が、そんな苦しみを受けてはいけないので、その苦しみを
救うための供養が盂蘭盆会なのです。
どうぞ丁寧に手を合わせてあげてください。
丁寧に手を合わせると、両手のしわとしわが合わさって
「しわあわせ→しあわせ」幸せになるのです。
そうでないと、両手の節だけが合わさり、「ふしあわせ」
不幸せになりかねません。

ともあれ、お盆は浴衣の季節です。
とりあえず、浴衣から着てみるのも きものに慣れるには
一番の早道ではないでしょうか。


あまり見えないとはいえ、小物にも気を付けたいですね。


 




江戸小紋・小紋・名古屋帯専門店 
         着物の むらたや 
            http://kimono-murataya.com/



  ℡   0856-22-0095 (代表)
 ℡       0856-22-0098 (ネット専用)
   http://kimono-murataya.com/
 mail     murataya@iwami.or.jp

2015年8月2日日曜日

訪問着と付け下げの違い~帯や きものの紋様

 むらたや 綴り 

  
帯やきものの文様について

四君子・・・竹・梅・蘭・菊の四つを揃えた文様を言います。
いずれも姿が高貴なところから、君子になぞらえて
中国で尊ばれたものが、日本に伝わりました。
今日では、古典的で上品な吉祥文様として、
きものや帯に数多く用いられています。
花の丸に形づけられたり、地紙の中に入れたりと、
様々に図案化されています。

他に気品がある草花を取り合わせたものに、
四愛や四友があります。
四愛は「菊・蓮・梅・蘭」で四友は「梅・松・蘭・竹」です。
あるいは、「玉椿・蝋梅・水仙・山茶花」もあり、
水墨画の画題に用いられます。






    

      
ユネスコ無形文化遺産 
越後上布・小千谷縮布技術保存協会


  
 夏帯です。芭蕉布等にあわせたら良いと思います。




むらたやの知恵袋

訪問着と付け下げの違い


よくお客様から質問をされることがあります。
『訪問着と付け下げどう違うの?
どれが訪問着でどれが付け下げ?』
よく、お客様に聞かれます。

訪問着は、袖から胸、肩、裾にかけて、

一枚の絵画の様に模様が染められてます。

付け下げは、訪問着に近いきものです。

しかし 絵羽模様(縫い目の模様がすべて繫がっている)
ではありません。
仮絵羽(反物をきものの形に仮縫いをしたもの)に
しないで染めたものを着尺といい仕立てると
付け下げや小紋になります。

着尺は、反物の形で市販されていて、きものの形に
なっていませんので 仮絵羽の形で売られている
留袖・訪問着と区別がつきます。
ここが一番分かりやすく区別ができるのではない
しょうか?







訪問着            付け下げ等




模様で格が決まる

第一礼装に次いで格のある装いを準礼装といいます。
三つ紋、一つ紋の色留袖や、紋付の訪問着、
紋付の色無地などが準礼装です。
こちらは、結婚式の披露宴、お茶会、パーティーなど
さまざまな機会に着て行けるきものです。

訪問着にはさまざまなタイプがあります。
準礼装に向くのは古典柄の品格のある訪問着です。
しゃれ味の強い柄ゆきや、モダンなもの、軽い
ものなどは、紋付にはせず気軽な社交着として
楽しんでください。

付け下げには、ボリュームのある模様で訪問着に
近いものから、あっさりした飛柄小紋に近いものまで
さまざまです。
付け下げは、上前衽の模様は連続していても、衿や
袖、脇の模様が続いていないことがほどんどです。

訪問着と変わらない程、模様に品格がある
付け下げに、訪問着に締めるような準礼装の帯を
合わせるとお茶会やパーティーのような改まった
場所に着て行けます。

細かいことを言えばきりがございませんが、
TPOを考えて色々と着こなしてみたいものです。
それが、粋でおしゃれではないでしょうか。

最近は、何にでも合うきものを・・・
といって求められる方が増えてきています。
しかしそれは、本来難しいことと思います。
だからこそ ここらあたりでは、無地に一つ紋が
無難と考え多いのだと思います。



  







江戸小紋・小紋・名古屋帯専門店 
       
       着物 む ら た や  




  ℡   0856-22-0095 (代表)
 ℡       0856-22-0098 (ネット専用)
 メールmurataya@iwami.or.jp