2015年6月30日火曜日

七夕(たなばた)は、夏のきものの日

   むらたや綴り   

夏のきものの日

もうじき6月も終わりです。

そして、七月七日は七夕です。



娘が幼稚園の頃は、短冊に願いを書いていた

ことを思い出します。


さて、七夕を“たなばた”と読むのはなぜでしょう。

「たな」とは棚のことで、「はた」は機なのです。

七夕の夜 神を迎える為に、水上に棚をづくりを

してその上で女性が機を織ることからきた言葉です。

しかも、それが七月七日の夕べの行事だったので

『たなばた』に『七夕』の字を当てたのです。

万葉集では、「織女」と書いて「たなばた」と読ませ

ています。新古今和歌集では、七夕となっています。


ともあれ、機(はた)を織る祀りからきたものですから、

七月七日は、夏のきものの日と呼ぶのが

ふさわしいと思います。


最近は、夏物を着る人が少なくなりました。

それだけに上手に着こなすと目立ちます。

思わず「素敵~」とか「おしゃれ~」と言いたく

なります。


「暑いから」・「面倒くさい」・「時間がない」等と

言い訳をして着ない方が増えてます。

夏物に袖を通すことは

『究極のおしゃれではないでしょうか。』





絽の着物に夏の袋帯



涼しそうな絽の無地と同系色の袋帯
飛柄夏物の小紋に名古屋帯 反対色で合わせてみました。


夏のきものです。
東レの洗える着物の無地と
夏の小紋と正絹袋帯



右のウィンドウも東レの
きものと麻の名古屋帯です



今の時期は、ウィンドウに
正絹を飾ると色がやけて
商品になりません。訪問着の方が見栄えがするのは分かっていますが、色落ちをした商品をお客様に黙って
お売りすることはできませんので、
極力、日があたらないように十分注意して飾っています。




江戸小紋・小紋・名古屋帯専門店 
      着物 む ら た や  
   http://kimono-murataya.com/  




  ℡   0856-22-0095 (代表)
 ℡       0856-22-0098 (ネット専用)
   http://kimono-murataya.com/
 mail     murataya@iwami.or.jp

晴れると良いですね。
十年ぶりに短冊に願いをかいてみます。


















































































さて





なんだか今年も早い気がします。

7月になると単衣物でもうすものになります。

絽・紗・羅とに分かれます。

























































































































2015年6月26日金曜日

付け下げについて



付け下げの語源

嫁いだころ“訪問着と付け下げ”の違いが正直

分かりませんでした。

訪問着より気軽に着れる・・・という事と

付け下げは別八掛がつき、訪問着は共八掛が

付いている。それと柄付けは、訪問着の方が

ボリュームがある。

又、仕立てる前は、訪問着は仮絵羽状態で、

付け下げは反物状態ですので違いは分かりやすいと

思います。そんな感じで自分で自分のものさしをつくり

区別をしていました。


『付け下げ』は、着た時に、前から見ても後ろから見ても

柄が上を向いています。花も鳥も上を向くように

あらかじめ計算して柄付けされています。

肩山や衿山などを中心に柄をつき合わせて染めれば

仕立てた時にすべて柄が上を向きます。

 










付け下げが急速に広まったのは、昭和40年代の

初めころではないかと思います。

当時上前の身頃と衽を中心としてあっさりとした

柄付けされた着物でした。

そして、この付け下げの模様が、格(位)を高くして、

訪問着の代わりに着られる迄に至りました。

「肩山や袖山から柄を付けて下げる」とい所からきた

語源ではないでしょうか。



ちなみに、小紋は一方づけといって、板に張った

白生地に端から型紙を送っていくので染めあがった

一反の着尺時の柄は一方方向を向きます。

それを裁ってきものにするのですから、前は上向きに

咲いた花でも後は下向きになります。

後を上向きにすれば前は下向きになります。

上前の身頃を中心に、互い違いに上下を向かせようか

それとも・・・・と考えるのが柄合わせです。

 



江戸小紋・小紋・名古屋帯専門店 
     着物 む ら た や  
   http://kimono-murataya.com/  



  ℡   0856-22-0095 (代表)
 ℡       0856-22-0098 (ネット専用)
   http://kimono-murataya.com/
 mail     murataya@iwami.or.jp

         
ご質問がございましたら、お気軽にお電話くださいませ。

2015年6月22日月曜日

表と裏

表と裏

物には表と裏がございます。

例えば、お茶を淹れる土瓶、急須に表裏があるのを

ご存知ですか?

把手を右に持ち、注ぎ口を左にします。

この時の手前側が裏で、向こう側が表となります。

注いでいる時に、自分の方ではなく、相手の方に

見える側が表と言うわけです。

とにかくお客様から見える方が綺麗で表になるの

だと理解してください。


又、座布団にも前・後並びに表・裏がございます。

一般的に四角い座布団は三方に縫い目があり

一方だけ縫い目がありません。この縫い目のない方が

前となります。

表は、房の付いている方なのですが、最近は、両方に

房を付けたものをよく見ます。そんな時は、生地の

縫い目で見分けます。生地を重ねた縫い目の

上の生地が下に向けて敷くとおのずと表が上にきます。


この様な事は、学校では習わず、まして教えてくれる方等

殆どいらっしゃらないと思います。

そういう私も嫁ぐまで知りませんでした。

少しずつ私も覚えてきました。でも、まだまだ知らない事

だらけです。あまり細かい事にこだわる必要はないですが

知っているのと知らないのとでは、何かの時にどこかで差が

出てくると思います。その様な時の為になればと思います。


ちなみに、紙を折るときは、不祝儀以外は右が上に

来るようにしてください。きものを着ている方の姿を見ると

右が上になっています。家の中の戸も右が上になっています。

ちょっと見渡すと結構あると思います。

そう考えながら見渡して見てください。楽しいですよ。





















お嫁入りのときは必ず持たせたいお道具の一つ
喪服のセットです。
夏・冬の表生地(長着)と長襦袢と黒共名古屋帯
帯締め・帯揚げセット(夏・冬)草履バックのセット


又、是非晴れ着も持たせてあげてください。

着ないから良いだろう・・・ではなく

あれば必ず着ると思います。すぐすぐではなくても

親に感謝しながらもう一度着れるように染め替えたり

仕立て直される方が増えてきています。

きものを着たいという方が少しずつですが、田舎でも

増えてきつつあるのだと思います。

どう合わせたら良いか?後始末は?色々とご心配の

事が出てくると思います。そんな時の為に呉服屋が

あるのです。遠慮せず聞ける知り合いの呉服屋さんを

作っておくと便利です。

私もそのような方のお手伝いができるよう、もっと

自分自身で勉強していきます。



江戸小紋・小紋・名古屋帯専門店 
      着物 む ら た や  
   http://kimono-murataya.com/  




  ℡   0856-22-0095 (代表)
 ℡       0856-22-0098 (ネット専用)
   http://kimono-murataya.com/
 mail     murataya@iwami.or.jp

         

2015年6月20日土曜日

小紋の良さ



女性として品の良い色気を表現できるのは、 

縮緬に染めた染めのきものが一番・・・

と言われる方がいらっしゃいます。

縮緬のような柔らかい生地のきものは、下に

絹の重みが加わるので身体からきものが離れ、

立ち振る舞いの不確かさも、きものがカバーをして

くれる場合が多いからです。

スッとたった場合裾に重みが加わるのと自然に

立ち姿が美しく見えるのです。

逆に紬などは体になじみ、沿っているので体に

くっついて動きます。そのため、体の動かし方を

間違えたら紬もその通りに動くので、立ち振る舞いが

下手に見えてしまいます。

いわゆる・・・誤魔化しがきかないという訳です。

よって 柔らかいきものは、女性の味方で、しなやかに

華やかにきもの姿を表現してくれます。

なかでも、小紋が最も女性の味を出すのではない

でしょうか。

柄が細かく、下へ下へと重みを出すきものの中で

絹独特のドレープが柄を引き立てて、日頃より華奢に

見えそして繊細な雰囲気をかもしだします。

礼装用のきものは、気高く着ることができ

着こなしの基本となりますが、小紋はひたすら女性らしく

装うことで きものの持ち味が生きてくるのだと思います。

訪問着・小紋・素材別にきものの持つ特性を十分に

認識し着こなすことが大切ではないでしょうか。



きもの 東京染江戸小紋
     「宝尽くし」の柄

帯は  四代目蔦屋九兵衛の
     「蔦」シリーズ
 
帯締め 五嶋紐 




















東京染江戸小紋 貞子好み 
単衣にすると良いと思います。


~江戸小紋柄色々~

 

 

 


江戸小紋・小紋・名古屋帯専門店 
     着物の む ら た や  
   http://kimono-murataya.com/  



℡   0856-22-0095 (代表)
℡       0856-22-0098 (ネット専用)
http://kimono-murataya.com/
mail     murataya@iwami.or.jp
    
ご質問がございましたら遠慮なくお電話
又は、メールをしてください。

2015年6月18日木曜日

嘘のようなホントの話~江戸小紋柄


嘘のようなホントの話


昔、ある呉服店のでのお話です。

『奥さん、これは綺麗な帯でしょう。』と問いかけ

『あら、いい有栖川ね。』とお客様がお応えになられ

『いやぁ~?良い帯と思いますけど・・・』と店員さんは

言われたらしいです。

商品知識としてお客様の方が段違いに上と言うことになります。

“有栖川”といえば「有栖川錦」のことで、名物裂の一つで 

有栖川宮家の所蔵品だったことからこの名があるものです。

直線文様の中に、鹿や馬、飛竜等の動物が織りだしてあり、

特に鹿を織り出した文様は有名です。



















又、お客様が 『江戸小紋を探しているわけではないのよ。

ただ柄ゆきが“行儀”の良さを生かしたものはないかしら』と

おっしゃられ  その時店員さんは、『はい???』といい、

いかにも不思議なお顔をされていた。と言う話をお聞きしました。

“行儀”イコール“礼儀マナー”ととらえたらしいのです。

この場合の“行儀”とは、江戸小紋の柄の一つで、

角通しと間違えやすい似た寄った柄です。


行儀

角通し




東京染江戸小紋の柄いろいろ





























江戸小紋・小紋・名古屋帯専門店 
     着物の む ら た や  



℡   0856-22-0095 (代表)
℡       0856-22-0098 (ネット専用)
http://kimono-murataya.com/
mail     murataya@iwami.or.jp
    
ご質問がございましたら遠慮なくお電話
又は、メールをしてください。

2015年6月17日水曜日

着物と帯の合わせ方~東京染江戸小紋柄






着物と帯の選び方

着物と帯の色を同系色でまとめている方がっしゃいます。

これは、明らかに洋服の影響と思います。

スーツと同色の靴を履き、バックも同色にする。

更には、アクセサリーまで・・・・と言う風に全身を同色に

揃えている方は、洋服の場合悪いとは思いませんが、

面白みに欠ける気がします。

もっと冒険をみても良い気がします。

その点、着物と帯の色の、伝統的な組み合わせ方は

素晴らしいと思います。

大胆な組み合わせで、粋なムードを演出する。

そんな美的センスの伝統は受け継いでいくべきだと思います。

若い女性で、こういった着こなしをされている人の場合、

お聞きすると、必ずと言って良いほど立派な祖母が

いらっしゃって、いつも良いアドバイスをされているようです。


核家族化の進行とともに、誇るべき良いものが失われていく

のは残念です。これをカバーするのも呉服屋の使命の一つと

思います。お客様のお好みに迎合するだけでなく、

色々と提言助言をしていき、お客様との間に信頼関係を

築いていくことも大切なことと思います。

商品を売るだけでなく、お客様に合ったセンスをご一緒に

考えていければと思っています。


基本、帯の色はけ着物の色の反対色でマッチする色にするのが

最も美しいです。メリハリが大切と言う事でしょうか。

そして、帯締めで全体を締める。又、ご年配の方は、帯締めで

色気をだす。ともいわれます。

全体が同系統なら尚更帯締めでアクセントを付けて下さい。
















むらたやでは、帯締めは江戸組紐をお薦めしています。

沢山のお客様から・・・やはり良いわね。良く締まるしと

おっしゃって頂いて一度締めると必ずファンになられます。

確かに良いお着物と帯にはここらクラスでないと

そぐわないのです。


本日は、久しぶりに東京染江戸小紋柄をご紹介します。

青海波鮫小紋にたたき文様

家内安全文様
不老長寿文様

七福神文様

大青海波にあられしぶき文様

風月花文様

すべて伊勢型紙で染めた見本です。
こちらの染工芸さんは、数えきれないたくさんの
伊勢型紙をお持ちで色々な文様がございます。

むらたやは、伝統工芸品の東京染江戸小紋の素晴らしさを
知って頂きたく色々な柄を紹介していきたいと思ってます。


江戸小紋・小紋・名古屋帯専門店 
     着物 む ら た や  
   http://kimono-murataya.com/  



  ℡   0856-22-0095 (代表)
 ℡       0856-22-0098 (ネット専用)
   http://kimono-murataya.com/
 mail     murataya@iwami.or.jp

         
ご質問がございましたら、お気軽にお電話くださいませ。