2015年7月4日土曜日

着物の知っているようで分かってない言葉~夏の装い



   むらたや綴り   



呉服の常識語としてよく使っている言葉でも

改まって意味を聞かれると返事に困ることが

ございます。

この際ですので、若干の点検をしてみたいと

思います。

ふき・・・袖口や裾に表より少しのぞいている

部分で、これは「ふきかえし」という意味です。

これがあるから、袖口や裾が痛まないですん

でいます。

袷の場合の袖口・裾に八掛が少しのぞいている

ことをさしています。

衽(おくみ)・・・身を置くので、置く身が衽になった

そうです。上半身の寸法や形を、この衽で調整す

るので、和服を仕立てるのに大切な場所です。

だいたい四寸巾と決まっていますが、衿をつける

のもこの衽が土台になっていて、この部分のおかげ

で丸みのある着付けができるのです。

お茶をされる方は、前幅を少し広めにとおっしゃら

れます。

身八つ口・・・発汗作用の多い子供の為にできた

脇の口が始まりです。八枚に裁ち分かれた身頃と

袖をしっかりつなぎとめています。

夏は、この身八つ口から入る風が胸と背中に

まわり涼しいのです。日本家屋と同じ発想で

冬はこの空気が暖まります。

身八つ口で身幅の調整をしたり、手を入れて

衿元や、脇の始末をしますので、着くずれ予防に

欠かせないところです。

胸高に帯を締める方は、袖付けを少なくしています。

逆に帯を下目に結ぶ人は袖付けをよくとって、あまり

身八つ口があけないようにします。

若い方は帯を上目に締められるので袖付けは少なめで

その下の身八つ口を帯でふさがないようにします。

何気ないようですが、この身八つ口の扱い方の

上手下手で装いに品格がでるかが決まってくると

言っても過言ではないと思います。





夏の装い





 


   



江戸小紋・小紋・名古屋帯専門店 
      着物 む ら た や  
   http://kimono-murataya.com/  




  ℡   0856-22-0095 (代表)
 ℡       0856-22-0098 (ネット専用)
   http://kimono-murataya.com/
 mail     murataya@iwami.or.jp


0 件のコメント:

コメントを投稿